ごほうびが先。2017/12/18 10:40



写真のセレクトは思ったより難しい。
 
自分が撮った写真を自分で選ぶとき、
撮影時の意識が働いてしまう。
 
これは苦労して撮ったからできれば見てほしい。
これは押さえで撮ったやつで本命は次の写真だ。
 
けれどそれは見る人にまったく関係ない。
 
 
撮影時の興奮が残る段階で選んだ写真は勢いがある。
反面、個人的な想いが混入して独りよがりになりやすい。
  
できるだけ客観視も大切で、それには時間が必要になる。
いわば「寝かせておく時間」だ。
 
お酒だってそう。新酒も○十年モノもおいしい。
表現だって勢いで出たものも整然と計算されたものもいい。
 
 
自分の作業スタイルは、だんだん集中させていって
集中したらあっという間に数時間、って感じ。
鼻先にニンジンぶらさげてやっていた。
 
 
ある作家さんと組んで作業をしたとき。
 
「これ終わったらおいしいもの食べましょうね」
二人して頭を使ってようやくゴールが見えてきて
あともう少しってとき。
 
「よし!おいしいもの食べに行きましょう!」
 
言われてびっくりした。
 
 
あともう少しなので、終わらせてから行きませんか?
そのほうがスッキリできるでしょ?と言うと
 
「いや、食べてスッキリした頭でラストを見直したい」
 
ああこれがホンモノの作家さんなんだと思いました。
 
 
「これが終わればごほうびごはんだ♪」
 
そう思えば、やる気も出るでしょう。
けれどどこかで「早く終わらせたい」という気持ちが
「これ【で】いいや」状態を作り出すかもしれない。
 
だったら途中でたっぷり休みを取って
おいしいもの食べて満足してリラックスして
それから再び作品と向き合えば
もっと良い考えが出るかもしれない。
「これ【が】いい」これしかないができるかもしれない。
 
 
以来僕は、どんなに煮詰まっていても
自分をリラックスさせることが良い結果につながる
そう考えて、できる限り実行しています。
 
真に仕事のことを考えてのことかサボっているのか
その区別がつきにくいのが、むずかしいところ。
 
 
自己管理って毎日ただ規則正しいだけでなく
どこかでエネルギーが集中して爆発炎上するような
そのあたりまでざっくり組む
無計画の計画が必要かなって思います。
 
自分をうまく追い込んでいけるとイイカンジ♪